ちょっとした雨なら気にせず洗濯物が干せて、とても便利な「テラス屋根」。
ところが、外壁塗装や屋根工事などで足場を組むとなると、この便利な屋根が思わぬ障害になってしまうことがあります。
今回は、そんな「テラス屋根と工事の関係」について、実例の写真も交えてご紹介します。
足場が組めない!屋根の柱が邪魔に…
外壁塗装などの工事では、作業する職人の安全のために必ずと言っていいほど「足場」を設置します。
この足場は、建物の周囲に縦のパイプ(「柱」)を地面から屋根の高さまでしっかり立てて組み上げる必要があります。
しかし、テラスの屋根があると、その柱が屋根にぶつかってしまい、最後まで組めなくなってしまうのです。
そのため、テラスの屋根板(波板や平板など)をいったん取り外す必要が出てきます。
柱が通ればよいので、基本的にはフレームはそのままで、屋根板のみを外すことになります。
※実際にテラスの波板を外して足場を組んだ例(我が家です)
取り外した屋根、再利用できるの?
屋根板は取り外せばそのまま使える、と思いがちですが、素材や状態によっては「再利用できない」ことも多くあります。
それぞれの材質ごとに、以下のような傾向があります:
- ポリカーボネート板(平滑板)
→ 比較的新しい場合は再利用できることも。ただし、古いと割れやすい。 - アクリル板(平滑板)
→ 多くの場合で再利用不可。既にヒョウなどで細かなヒビが入っていることが多いです。 - ポリカ波板(ポリカーボネート製の波板)
→ フック留めなら再利用できることもあります。傘釘だと割れやすく、交換が前提になることも。 - 塩ビ波板
→ 外す際に割れやすく、ほとんどの場合で交換が必要になります。
気になる費用や対応について
もちろん、屋根を取り外す作業や、新しい屋根板への交換には別途料金が発生します。
「なんとかならないの?」と聞かれることもありますし、「昔の業者は屋根の上に板を渡して作業してたよ」なんてお話もよく伺います。
たしかに、昔はそういった作業方法が一般的だった時代もありました。
しかし、現在では安全基準や施工基準が大きく変化しており、同じ方法は通用しないケースがほとんどです。
また、テラス自体の強度も今と昔では異なるため、無理に作業をすれば割れたり曲がったりしてしまう危険性もあります。
要するに、「なんとかなる場合」と「どうにもならない場合」があります。
これは、それぞれのお住まいの構造やテラスの状態によるため、現地確認のうえでご相談させていただく形になります。
ちなみに…我が家のケースでは
冒頭の写真は、実際に我が家で工事したときのものです。
前回テラス屋根を交換してから15年以上経っていましたが、まだ割れていなかったので「取り外さずになんとかならないかな…」と内心思っていました。
でも、その上の外壁や軒天の作業もあったため、安全に確実に作業するにはやはり取り外しが必要でした。
作業のしやすさ(効率)、足場の安定感がまるで違います。
※最悪の場合(非常に作業しづらい場合)、いわゆる手間賃が全体的に増加する場合があります。
最後にひと言
取り外しや交換が必要となると、つい「余計な手間や費用が…」と感じてしまうかもしれません。
でも、新しいテラス屋根は透明感があってとても明るく、気分もリフレッシュできます。
また、ヒョウや紫外線による劣化をしばらく気にしなくて済むのもメリットです。
ぜひ、前向きな気持ちでリフォーム全体を捉えていただけたら嬉しいです😊
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お住まいの状況をしっかり確認しながら、最適な方法をご提案いたします!